ビジネスで韓国語を使う必要があるのは「日本国内で韓国人とコミュニケーションをする場合」「韓国系企業で働く場合」「韓国に行ってビジネスをする場合」に大別できると思います。


まず日本国内の場合ですが、必要とされる語学力は日常会話程度で十分なケースが大半です。
もちろん仕事の内容にもよりけりですが、TOPIKやKLATの3～4級程度の実力があればかなりのコミュニケーションがとれます。

日本国内の韓国系企業で働く場合、日本人を取引先や顧客とする会社なら、やはり日常会話程度の語学力があれば十分というケースが多いようです。
ただし、ひんぱんに本国に連絡や報告をしたり、たびたび会議に出席したりというようなことになると、もっと上級な語学力が必要になるでしょう。

韓国に赴いてビジネスをするとなると、日常会話程度ではちょっとおぼつかない感じです。
さらに韓国の会社、特にグローバル企業で働くとなると高度な韓国語と英語のスキルが不可欠になります。


では次に、「ビジネス現場で韓国語が必要とされる職場」について考えてみましょう。

日本には多くの韓国企業が進出しています。IT系では大手のサイト運営会社、オンラインゲーム会社などが多く、半導体や家電メーカーの台頭も著しいですね。

食品の輸入・販売や旅行会社、貿易会社など想像以上に韓国企業は多く進出してきています。
これらの会社への勤務や、あるいはそれらの会社と取引を行うために韓国語が必要となります。（大手企業の場合は英語で通用するケースが多いようですが）


その他に韓国語を必要とする仕事といえば、語学学校や翻訳・通訳の仕事でしょう。

韓国で日本語を教える仕事や日本で韓国語を教える仕事、両国間の資料や文書を翻訳する仕事、ビジネス通訳など多くの需要があります。
もちろん一般企業に所属して通訳として働いている人もいます。


最後に、ビジネスマンが韓国語を学ぶ最大のメリットについてご説明しておきましょう。

それは「韓国語をステップに、アジアのグローバル人材を目指す」というキャリアプランです。

ご存知の通り、韓国には多くのグローバル企業があり、その多くは日本に進出してきています。
韓国企業は非常にアグレッシブで勤勉ですから、日本だけでなくシンガポール、マレーシア、インドネシアなどアジア新興国各地にネットワークを張り巡らしている会社が大半です。

まず韓国系企業の日本支社に採用されるくらいの韓国語を身につけましょう。
もちろんその会社で頭角を現してキャリアを積むのもひとつの手ですが、グローバル企業では「外資系企業で働いた経験がある」という実績は非常に重要視されますから、有利な転職のチャンスが必ず巡ってきます。

韓国語によるビジネスコミュニケーションは、リスニング・スピーキング・ライティング・リーディングの総合力が必要です。
もちろん通訳をつける場合もありますが、費用や時間など面で負担が大きくなってしまいます。それに日常的なメールのやりとりなどは自分で対処しなくては仕方ありません。

たとえばテレビで、来日した著名なアーティストやアスリートにインタビューするシーンをよくみかけますね。
話がなかなか進まないだけでなく、こまかなニュアンスなどはほとんど伝わってきません。

これではスピーディーかつ正確にビジネスを進めることは難しいでしょう。

韓国を代表する電子機器メーカーのサムスンでは、優秀であれば新卒の外国人に対して1,500万円もの年棒で会社に向かえることもあるといいます。

ビジネスはスピードとクオリティが命。韓国語を武器にすれば世界で活躍することも決して夢ではありません。